スペシャルワンなネームレス住宅

中央に配置したのは、トイレなどの水回りを納めた「コア」です。構造的にも耐力上重要な要素として計画しています。

このコアを中心に展開するスペースは、空間的なつながりを保ちつつ、多様な用途に対応できるように設計しました。あえて室用途は限定していません——たとえば、ベッドルーム、書斎、アトリエ、家事室など、住まい手の発想次第で自由に設定できます。

また、これらの空間は、プライバシーの度合いにも柔軟に変化をもたせることが可能です。さらに住宅用途にとどまらず、ワークスペースや小規模なギャラリーなど、非住宅用途にも展開可能です。

加えて、コアの位置を動かすことで、周囲の空間の大きさや関係性が変化します。部屋をパズルのように当てはめる手法とは異なり、より自由で動的な空間構成が可能になります。

そしてこの「コア構造」のもう一つの利点は、外壁の開口部を比較的自由に設けられる点です。光の取り込みや眺望の切り取り方も自在となり、結果として個性的なデザイン——まさに「スペシャルワンなネームレス住宅」をご提案できると考えています。

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