| 建蔽率40%・容積率80%という、かなり厳しい制限のかかった敷地に、二世帯住居としても利用可能な専用住宅を検討し、提案を行った物件です。
さらに、必須条件として「ローコスト住宅」であることが求められたため、設計の自由度は一層狭められることとなりました。
現住居は、敷地北側を走る私鉄による騒音と振動に悩まされる日々が続いており、その改善を目的とした建て替え計画でもあります。 さまざまな問題を整理し、必要な部屋数とのバランスを調整した結果、地上3階建て・コンクリート造の住宅として計画を進める運びとなりました。
上下階をつなぐ階段については、建築面積を抑えるため、やむなく室内設置を断念し、屋外に直階段を設ける方針に。 シンプルな箱を三層に縦に積み重ねるという潔い構成で、「この住宅に合わせてライフスタイルを見直す」という前提を、住まい手にも納得してもらったうえで設計を進めました。
ただし、子世帯(子供あり)と親世帯による完全分離型の二世帯住宅は、スペース上の制約により実現困難と判断。 最終的には「同居」という形に考えを改めていただき、計画をまとめていきました。
|